団体信用生命保険

団体信用生命保険とは

団体信用生命保険(通称「団信」と言われています)は、住宅ローンの返済途中で死亡、高度障害になった場合に、本人に代わって生命保険会社が住宅ローン残高を支払うというものです。金融機関が、ローンの利用者をまとめて生命保険会社に申し込むもので、掛け金も安く、また加入時年齢による保険料の違いなどもありません。

もし団信に加入していない場合に一家の大黒柱に万が一のことが起こったら、残された家族が住宅ローンを返済し続けなくてはなりません。他の生命保険との兼ね合いもありますが、マイホームに安心して住み続けるために、団信はとても重要なものとなります。

民間金融機関は、「団信」加入が条件

民間金融機関の多くは、この「団信」の加入を住宅ローン借入れの条件としています。この場合には、保険料は銀行負担となり、保険料支払いは発生しません。ただし、健康状態が良好であることが必要です。基本的には「団信」に加入しなければ、融資が受けられない状況になります。

※ごく一部の民間金融機関や「フラット35」(ローンの商品名)では、「団信」加入が任意となっていますが、普通は「団信」加入はローンを組む上で必須事項です。

三大疾病や七大疾病の保障も

最近は三大疾病(「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」)や七代疾病(三大疾病+「高血圧性疾患」「糖尿病」「慢性腎不全」「肝硬変」)の保障付きの「団信」が増えてきました。内容は、金融機関等によって様々です。

加入手続き

団信への加入は「申込書兼告知書」などに記入するだけで完了しますので、診断書を添付したり、保険証の写しを用意する必要はありません。申込書兼告知書には「住所」「氏名」「生年月日」のほか、告知書の部分には以下の内容について、「はい」「いいえ」で回答する欄があります。たとえば、

  • ・最近3カ月以内の医師の治療・投薬の有無
  • ・過去3年以内の手術、2週間以上にわたる医師の治療・投薬の有無
  • ・手足の欠損・機能障害の有無
  • ・背骨・視力・聴力・言語・そしゃく機能の障害の有無

どの項目にも該当しなければ特に問題はありませんが、仮に1つでも「はい」があると、病名などを詳しく記載しなければなりません。そして、この告知書をもとに金融機関の関連保険会社が加入の可否を審査することになります。つまり端的に言うと、健康であることが住宅購入における重要な条件なのです。なお、健康でないのに告知書に虚偽記載すると「告知義務違反」となり、保険金が一切支払われないことがあります。